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● 福島の被災地に自ら赴く孫。原発問題でも積極的な発言を繰り返す。
『
REUTERS President プレジデント 2011年5.16号
http://president.jp.reuters.com/article/2011/06/11/E4E88126-8C30-11E0-8D5F-D60F3F99CD51.php
孫正義は、なぜ100億拠出したか
茂木健一郎が解説「カリスマの常識破りの思考と行動」
被災者への慮りである寄付に金額の多寡は問題ではないとはいえ、100億の寄付に世間は仰天した。
比べるまでもなく義援金日本一だ。
2011年4月3日、ソフトバンクは孫正義が東日本大震災の被災者への義援・支援金として、個人で100億円を寄付すると発表した。
列島が驚愕した孫の行動原理が明らかに!
大震災直後、ソフトバンクには多くの不満が寄せられた。
ツイッターをはじめとするインターネットはほとんど支障がなかったにもかかわらず、携帯電話は、メールも通話もつながりにくい状態がつづいた。
「安否確認で話したい人と話せない」
「肝心なときに電波がつながらない」
「なんのための携帯なんだ」……。
「そういったお客さまからの“お叱りの声”を多数いただきました」
と池田昌人(ソフトバンクモバイル・マーケティング統括)は話す。
2010年度に携帯電話契約純増で12カ月連続で首位に立ったソフトバンク。
絶好調の業績に影を落とすのが「電波問題」である。
割り当てられた電波が技術的な面で不利なこともあり、電波の悪さが「定評」になりつつあったときに、震災が起き、ユーザーの不満が爆発してしまった。
震災直後は、どのキャリアの携帯電話もつながりにくかっただけに、悔しい気持ちになった社員も多かっただろう。
そんな汚名を晴らすべく、東日本大震災直後からソフトバンクは被災者のために多くの取り組みを行ってきた。
携帯電話の無料貸し出し、メール無料(期間限定)、経済的不安を払拭するための料金支払い延長、携帯電話から直接NPOに募金できるスキームの開始、などなど。
孫正義も福島の被災地を訪れ、さまざまな支援策を発表するなど、自ら先頭に立って被災地支援を行った。
「情報革命で人々を幸せに」
というソフトバンクの経営理念からすれば、これらの支援は説得力があるように私は感じるが、
「(震災を利用した)売名行為だ」
「電波の不備をごまかそうとしている」
「タダで製品を渡しても何年後かにカネを取る気だ」
などの批判もネットで飛びかった。
結果論で言えば、まだこれでは足りなかったのだ。
そんな最中、孫は100億円の義援金の拠出を表明した。
さらに、ソフトバンクグループから13億円、引退するまでのグループ代表としての報酬全額(17億円弱の見込み)を寄付し、震災遺児らを支援するとした。
被災者への慮りである寄付に金額の多寡は問題ではないとはいえ、100億の寄付に世間は仰天した。
比べるまでもなく義援金日本一だ。
一説には、ファーストリテイリングの柳井正社長が10億円を拠出したことを踏まえ、20億円程度を当初は予定していたという。
柳井が10億円の拠出を表明したときも大きなインパクトがあった。
これが100億円となれば、日本国内、市場に与えたインパクトは計り知れない。
メディアでも破格の扱いを受け、ネットやツイッターでは絶賛の嵐が渦巻いた。
孫を批判しつづけていたジャーナリストでさえ賛辞を送ったくらいだ。
■ 日本に対する孫の深い愛情を感じる
● ソフトバンクを悩ませる「電波問題」。
今回の震災でも、つながりにくい状況がつづいた。現場の苦闘はつづく。
100億円は、総資産7500億円を超えると予想される孫の個人資産からの拠出のようだ。
孫はソフトバンク株を現時点で2億3161万4000株保有(2010年9月30日現在)しており、100億円をその持ち株数で割ると、およそ43.2円となる。
寄付発表(4月3日)の前営業日の終値は3290 円であり、他の要素をまったく考慮しない単純な計算で、ソフトバンクの株価が3333円に達すれば、孫はもとがとれる計算だ。
では、なぜ孫は100億円もの巨額の義援金を拠出するのだろうか。
ソフトバンクは震災発生の当日に東京から応援隊を派遣した。
復旧対応メンバーを全国から招集、準備ができたチームから救援物資を携え、現地に入った。
岩手の被災地に駐留するプロジェクトリーダー、島崎良仁(ソフトバンクモバイル・モバイルソリューション本部)は言う。
「被災地に足を置き、テレビ報道などでは決してわからない圧倒的な現実を目のあたりにして、絶句状態になりました。
被災者のみなさんは、とにかく、目の前のことで必死なんです。
少しでも早く復旧させたいと思い、1日2~3時間の睡眠で休みもとらず作業していました。
私の部下も全員がそうです。
必ず休むようにと本社から指示を受けるまで『休む』ということそのものを忘れていました」
テレビのニュースには映らない光景もある。
なによりも津波災害の甚大さに茫然自失となった。
トップが出した義援金の報を島崎は現地で耳にした。
「驚きました。
ケタの大きさが私の想像を超えていますから。
私たちは私たちのやれることを必死でやるしかない。
社長も、自分がやれることをやったんだな、と思いましたね」
被災地から遠く離れた東京でも同様だった。
「『今がんばらなければ、いつがんばる』という意識が社員の間に瞬時に広がり、誰に言われたわけでもなく、同時多発的にさまざまな支援策を考えた」(小田礼子・ソフトバンク総務部)
のだ。
ソフトバンクの新30年ビジョンである
「情報革命で人々を幸せに」
という企業理念がここでも喚起された。
「私なりに考えると、まずソフトバンクという会社は、孫が先頭を切って走っているんです。
その背中に向かって私たち社員も一生懸命ついていく」
と、梅原みどり(ソフトバンクモバイル・CSR推進部)は分析する。
「この100億円も、震災への対応も、日ごろの発言も含めて、日本に対する孫の深い愛情を感じるんです。
そんな孫の存在が自然にソフトバンクの社風をつくっているんだと思います」。
孫は被災地を訪れるほかに、復興支援についてコメントし、原発問題などでも積極的に発言している。
端から見ると、社業そっちのけのようにも見える。とにかく自分がやれることをやり、遮二無二に突っ走っている。
』
100億円、桁外れの金額。
この国難のとき、できたら百万円くらいは義援したいものだとは誰もが思っているだろう。
でも、一般人にはとても無理。
孫正義の金額はその百万円の一万倍に当たる。
とてもとても。
そういえば、「桃・柿育英会」なるものが立ち上がった。
年一万円づつで10年間、十万円の寄付である。
これなら楽に参加できそうである。
『
: GBRJAPAN 2011年5月19日
』
『
安藤忠雄公式ページ
http://www.tadao-ando.com/momokaki01.html
桃・柿育英会 東日本大震災遺児育英資金
2011年3月11日、東北地方を襲った、大地震、大津波、そして原発事故は、私達の想像をはるかにこえた大災害をもたらし、多くの尊い命を奪い、故郷を、そして家族の歴史、職業までも一瞬にして奪い去りました。
両親や兄弟姉妹たち、祖父母を突然失った、多くの孤児や遺児たちは、いまも被災地の避難所などで、心細い思いに耐え、必死で生きています。
16年前、1995年1月17日、阪神淡路大震災を経験した私たちは、”桃・柿育英会”を有志の皆様と立ち上げ、10年間は、遺児たちの成長を見守り、教育を受け学ぶ意欲を支えていきたいと思いました。
多くの企業や個人の方々からの募金を10年間続け、「4憶9円万円」を超える金額を集め、兵庫県教育委員会を通して、育英資金として遺児たちに分配しました。
遺児たちはそれぞれ学び続け、今や立派な社会人に成長した人も大勢います。
この度の大震災では、更に多くの孤児や遺児を生み出す結果となってしまいました。
彼らを支援し、励ます資金を集めるべく、再び「桃・柿育英会」を立ち上げます。
被災地で力強く生きようとする孤児や遺児を共に支えるこの育英会発足にお力を貸して頂きますよう、皆様の協力を宜しくお願いいたします。
■「桃・柿育英会 東日本大震災遺児育英資金」
年間一口一万円の援助を10年間続けて下さる方を募集しております。
継続のご寄付を毎年「ご指定の口座から自動引き落とし」でご希望の方は、
「住所、氏名、お電話番号」を明記して頂き、
下記のFAX番号に「桃・柿育英会」宛でお手数ですがお送りください。
頂きました連絡先に郵送にて詳しい情報をお送りさせていただきます。
継続のご寄付以外のご支援も、以下の銀行口座で受け付けております。
お振込先
銀行名: 三井住友銀行(銀行コード 0009)
支店名: 千代田営業部(001)
預金種目: 普通預金
口座番号: 2119673
口座名義: 桃・柿育英会 モモ・カキイクエイカイ
なを、当資金は現状は任意団体にあたる為、活動への寄付は税制上の優遇処置を受けられませんので、予めご了承ください。また原則領収書のも発行いたしませんので、入金の際にお手元に残る振込受領票を大切に保管してください。
皆さまのご協力をお願い申し上げます。
問い合わせ先
桃・柿育英会事務局
TEL: 06-6371-2227(平日9:30~19:00)
FAX:06-6374-6260
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