2011年6月30日木曜日

「スマートジャパン」とは:日本の国際競争力

_




2011年06月30日11時52分 提供:MAMApicks
http://news.livedoor.com/article/detail/5673322/

海外暮らしの団塊ジュニア母が思う日本の「品格」

日本を離れ、はるばるヨーロッパにやって来てからしばらく経つ。
学生時代に海外にいた時はもっと喜楽なもので、愚かにもすっかり「かぶれ」だったのだが、家族での海外暮らしを経て、ド近眼の私なりに初めて見えてきた日本の良さがある。

不思議なことに、それはかなり平和な日本で育ててもらった団塊ジュニアの私が、今まであまり大事だと思っていなかったものごとの側にある。
質素とか忍耐とか礼儀とか伝統とか、どっちかって言うと私たちが昔
もうそんなところに価値観ないでしょ
と否定的に笑ったものの側にある。

東北地方太平洋沖地震後、日本人は以前あれほど
「失われた」と声高な自己批判に遭っていた「品格」
を、想像もしなかった形で取り戻すこととなった。
震災後、これまで
当然あるはずと思っていたものがなく、
当然大丈夫だと思っていたものが全然大丈夫じゃない暮らしが続き、

もともとの持ち味なのに忘れがちになっていた利他精神節約意識が目覚めた。

海外から、行儀正しく忍耐強い国民であると評価され、日本の技術力や経済力への深い信頼を示され、敗戦国・被爆国でありながら現在の位置にある日本をあらたまって褒めてもらうと、それまであれほどグツグツしていた日本人内での比べっこや足の引っ張り合いや外国人批判が目に見えて収束した。

不況だ格差だとぎすぎすしていた気持ちが、震災後、洗われたようにニュートラル、いやむしろ謙虚になっている。
海外から遠く近く日本の様子を気にかけている立場としては、日本の変化が大きくて驚く。

特に自分の世代の周辺、母数だけやたら多くて競争のなか走り続けていた年代の変化が大きくて、ひょっとして私たちは、本当はちゃんと「利他」して「節約」して国とか家族とか自分とかについて真面目に真剣に考えたかったのではないか、でもそんな余裕もなくてできなかったのではないかと思う。

ちょっと年配の方に「品格」なんて言われるとつい、品格ってなんだよ、そんな精神論で業績上がるわけ、と悪態をつきたくなってしまう一方で、もう社会人としても親としてもそこそこ年を経てしまって、色々知って、すり切れてしまって、実は「品格」って言葉に代表されるトラディショナルな美徳の力と良さを否応にも感じざるを得なくなってしまっていた、そんな気風があった気がする。

日本人で、社会人で、親で、子で、妻/夫で、女/男で。私たちは、これから何を目指し、何を話し合い、何を教え継いでいけばいいだろう。

子どもたちが地震ごっこや津波ごっこをするのを見て、どう対応したらいいか悩む先生やお母さんがいる。
仕事を投げ打って車を駆り、被災地に向かったひとたちがいる。
実家が被災し、長い間満足に連絡も取れていなかった老親との同居を始めたひとがいる。
家族を安全な場所に住まわせるため、懐かしい地元に戻り、新しい働き方を模索するひとがいる。

みんな、他人のためにひざまずくことの出来る、誠実で働き者の日本人だ。
これを品格と呼ぶかどうかは他の人に任せたい
ただ、
他人のために自然とひざまずくこころのありよう、これが
日本の国際競争力
なのだと、私は強く信じている。






 ◇ ヒマつぶし検索 



_