2011年6月18日土曜日

目の上のタンコブ:ベトナム

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● 朝鮮日報より



この半世紀の間に、フランスと、アメリカと、そして中国と戦い、そして負けを知らなかった国が一つある。
ベトナム。
その事実からしてベトナムは決して後に引くことはないだろう。
朝鮮日報の記事より。


記事入力 : 2011/06/18 11:02:54
http://www.chosunonline.com/news/20110618000031

南シナ海緊張:ベトナムで噴出する反中感情

ベトナムの首都ハノイのホアンジウ通りにある中国大使館前は17日、静寂に包まれていた。
鉄製の扉が固く閉ざされ、出入りする車両やバイクもほとんどなかった。
ビザ申請書類が入った黄色い封筒を抱え、警備員と話していたグエン・バン・チョンさん(36)に南沙(スプラトリー)諸島をめぐる中国との対立について聞くと
「中国に出張しなければならないが、少々心配だ」
と答えた。

大使館の向かい側の公園を拠点にバイクタクシーを営むレ・タイン・クオンさん(40)は
「チュオンサ諸島(南沙諸島のベトナム名)が騒がしくなって、中国大使館を訪ねる人が半分に減ったようだ」
と話した。

■旅行業界、中国ツアーを一部中断

南沙諸島の領有権をめぐり、中国との緊張が高まる中、ベトナムではそれまで潜んでいた反中感情が噴出している。
ベトナム国民は紀元前207年から約1000年にわたり、中国の支配と侵略を受け、1979年の中越戦争で敵対感情がさらに深まった。

ベトナムの旅行業界は最近、中国ツアーの募集を一部中断した。
ホーチミンの「カナ旅行社」は今月2日から、中国ツアーを全面的に中断し、ウェブサイトから中国関連の情報を全て削除した。
同社のグエン・トゥオン・キエット社長は
「ベトナムの石油探査船に対する中国の敵対行為は容認できない主権侵害だ。
たとえ経済的損失があるとしても、中国が謝罪するまで営業しない」
と語った。
南部ブンタウの旅行社「コンダオ・エクスプローラー」は今月初めから、南部沖のコンダオ島に向かう2泊3日のツアーへの中国人の申し込みを断っている。

■中国製品の不買運動も

外交問題に関し、政府による厳しい報道規制を受けているベトナムの新聞も最近の南沙諸島問題では、中国を批判する異例の記事を相次いで掲載している。
ベトナムの三大日刊紙の一つ、タインニエン(青年)は先月26日以降、南沙諸島問題を連日主要ニュースとして扱っている。
今月12日には海外の専門家の話として
「中国が緊張を高めようとする真意が疑われる」
とする分析記事をほぼ1ページを割いて掲載した。

本音をあまり語らないベトナムの一般国民も、中国に対する敵対感情を隠そうとしない。
4月には在ベトナム中国大使館前で、20台の男性が乗っていたオートバイに放火し
「東海(南シナ海のベトナム名)に下された中国の漁獲禁止措置に反対する」
とのプラカードを投げたところを警察に拘束された。
彼が乗っていたバイクは中国製だった。
ベトナムではその様子を撮影した動画がインターネット上で急速に広まった。
国営企業に勤める局長級公務員は
「一部で中国製品の不買運動を組織化する動きがある」
と話した。

■中国の戦略を警戒

しかし、ベトナム政府は国民の間に反中感情が広がり、緊張が高まることを警戒しているようだ。
ベトナム政府は既に南沙諸島の相当数の島を実効支配しているからだ。
ベトナム外交筋は
「反中感情が高まり、武力衝突が起きれば、国際社会で公式に多国間、二国間協議を行うよう求める圧力が高まる。
これは中国側の戦略に巻き込まれることを意味するため、緊張が拡大することを望んでいない」
と述べた。

一方、南沙諸島問題のもう一つの当事国であるフィリピンは、同盟国の米国を引き込み、中国けん制に乗り出している。
フィリピンのアキノ大統領は今月14日の記者会見で
「長年の友人である米国の助けが必要だ」
と強調した。

米国は慎重な立場だ。
米国のトーマス駐フィリピン大使は
「われわれは南シナ海、南沙諸島をはじめとする異なる問題について、互いに緊密に協議を続けている」
と述べるにとどまった。




記事入力 : 2011/06/16 10:00:01
http://www.chosunonline.com/news/20110616000032

南シナ海緊張:中国とベトナム、対立がエスカレート

南シナ海の領有権をめぐる中国とベトナムの対立が軍事行動の準備へとエスカレートしている。
ベトナムは大規模な海上実弾射撃演習を実施したのに続き、1979年の中越戦争以来32年ぶりに戦時の兵役免除者に関する法令を発表した。
中国は今月初めに南シナ海で空輸部隊を動員した島への上陸作戦演習を行ったことを公表し、対抗姿勢をあらわにした。

米国も西太平洋を管轄する空母ジョージ・ワシントンが12日に横須賀港を出港し、南シナ海方面に移動するなど、万一の事態に備える動きを見せている。
中国の専門家は、両国が軍事衝突を起こす可能性は当面低いとみているが、両国の対立はしばらく続くと予測した。

■ベトナムの強硬姿勢

ベトナムは13日、中部の都市ダナンの東40キロの海上で9時間にわたる大規模な実弾射撃演習を実施した。
また、同日にはグエン・タン・ズン首相が戦時の徴兵免除対象者に関する規定を盛り込んだ法令に署名した。
15日付中国紙・東方早報は
「1979年の中越戦争以来、32年ぶりの徴兵関連の法令だ」
と報じた。
中国側は同法令について、ベトナム政府が内部で軍強硬派を抑え、対外的には中国に警告を発する狙いがあると分析している。

ベトナムでは、中国が先月末、南シナ海で2回にわたり、国営石油会社ペトロ・ベトナムに所属する石油探査船の探査用ケーブルを切断したことで、
反中ムードが高まっている。
今月初めにはハノイの中国大使館前で相次いで反中デモが行われ、ベトナムのハッカーは中国の地方政府のウェブサイトを攻撃した。

中国メディアは、ベトナム軍幹部が
「中国が西沙(パラセル)諸島を武力で占領すれば、陸路で北京を攻撃する」
と語ったと報じた。

ベトナムは来月初め、南シナ海で米国との合同軍事演習を行うなど、武力の誇示を続けるとみられる。
15日付香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは、米第7艦隊所属の駆逐艦が来月ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアと行う合同軍事演習に参加するため、ダナンに移動すると報じた。

■中国、南シナ海での上陸演習公開

中国は当初、平和攻勢をかけた。
中国外務省の洪磊・副報道局長は14日の定例会見で
「南シナ海の紛争は関連国による2国間交渉によって、平和的に解決されるべきだ。
中国はこの問題の解決に当たり、武力で相手を脅すことはない」
と述べた。
また
「当事国以外の国は当事国の直接交渉努力を尊重してほしい」
と述べ、米国の南シナ海問題への介入をけん制した。

しかし、中国軍部はそれに激怒した。
中国のメディア華媒網は、中国の空輸部隊が今月2日、南シナ海で島への上陸演習を実施した模様を詳細に報じた。
報道は
「中国軍が今回の演習で2000キロ以上を移動し、南シナ海上の島の周辺に到達後、敵の激しい抵抗を突破し、島を占領する演習を行った」
という内容だった。

中国海軍幹部はベトナムの実弾射撃演習について
「大半は砲弾射撃であり、ミサイルも1970-80年代にロシアで生産された旧式のもので、脅威にはならない」
と切り捨てた。

中国の中央人民ラジオは15日、中国海事局所属でヘリコプター搭載可能の巡視船「海巡31」(3000トン級)が南シナ海方面に出発したと報じた。
同船は南シナ海の西沙諸島、南沙(スプラトリー)諸島など紛争地域を経由し、シンガポールに向かう予定で、ベトナムに対する武力誇示が目的との見方が出ている。

専門家は、両国の対立が武力衝突に至る可能性は低いとみている。
シンガポール国立大学東アジア研究所の陳剛研究員は
「ベトナムは米国を引き込み、多国間交渉で南シナ海問題を解決しようとしている。
内部では強硬姿勢を取るが、対外的には中国を意識し、調整を図っている」
と述べた。

また、北京大の朱峰教授は
「ベトナムは軍事的には中国の相手ではないが、米国を信じ、冒険的な行動を取るならば、南シナ海で軍事衝突が起きる可能性も排除できない」
と指摘した。


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記事入力 : 2011/06/16 09:58:31
http://www.chosunonline.com/news/20110616000031

南シナ海緊張:ベトナムで32年ぶり徴兵法令公布

南シナ海領有権をめぐり中国と対立しているベトナムは13日、南シナ海で大規模な実弾射撃演習を実施する一方、1979年の中越戦争以来32年ぶりに徴兵法令を公布した。

これは、AFP通信が15日
「ベトナムのグエン・タン・ズン首相は13日、徴兵関連法令に署名した」
と報じたもの。
この法律は、ベトナム海軍が南シナ海上で射撃訓練を実施した同日に署名されており、直接兵力を徴兵する命令ではないが、戦時徴兵対象を明確にしたもの、とAFP通信は報じている。この法令は8月1日に発効される。

中国共産党機関紙である人民日報の姉妹紙「環球時報」は
「中国に対する警告のサイン」
と分析している。
中国とベトナムは今年初めから南シナ海上の西沙諸島と南沙諸島の領有権をめぐり対立してきた。




記事入力 : 2011/06/16 10:01:10
http://www.chosunonline.com/news/20110616000035

南シナ海緊張:中国とベトナム、紛争の歴史
1988年に両国海軍が交戦しベトナム艦艇3隻が沈没

中国とベトナムは、表面的には世界に数カ国しかない共産主義国という共通点があるが、1970年代から陸上と海上の双方で大小さまざまな紛争を起こしてきた。

78年末にベトナムがカンボジアを攻撃し、クメール・ルージュ政権を崩壊させると、中国はこれを口実としてベトナムに侵攻した。
この紛争は、衝突が起こった地域が国境周辺に限られ、また中国も国連安全保障理事会や旧ソ連などから強い撤収要求を受けたため、短期間で収束した。

しかし、南沙諸島(スプラトリー諸島)など南シナ海での紛争は実際の利権が介入していることもあり、そう簡単には収まる兆しがみられない。
中国は74年1月に統一前の南ベトナム海軍を攻撃し、中国本土から近い西沙諸島(パラセル諸島)を占領した。

これに対してベトナムは、ベトナム戦争終結により統一した直後の75年5月、南沙群島の一部の島を占領し、この海域と島の領有権を主張した。

その後しばらく大きな衝突はなかったが、88年3月に中国が気象観測を名目に南沙諸島の6島を占領したことから、再び緊張が高まった。
同年5月には両国海軍が交戦し、ベトナム軍は3隻の艦艇が沈没、70人以上が死亡した。

92年になると、中国は南沙諸島を自国の領土とする意図を露骨に示し始めた。
まず2月に南沙諸島を中国領、その周辺海域を中国の領海とする領海法を発表した。
さらに7月には南沙諸島の10島に大規模兵力を派遣し、この地域が自分たちの領土だということを示す表示板を設置した。
その後も両国は外交声明などを通じ応酬し合っているが、武力衝突は起こっていない。




記事入力 : 2011/06/16 10:00:42
http://www.chosunonline.com/news/20110616000034

南シナ海緊張:海底に眠る177億トンの石油

南シナ海をめぐり、東南アジア各国が領有権を争うようになったのは、1968年に国連のアジア極東経済委員会が南沙(スプラトリー)諸島の海底に大量の石油が埋蔵されていると発表してからだ。
実際に、世界4位の規模に相当する177億トンの石油と450億トンの天然ガスが埋蔵されているとみられている。

48の島から成る南沙諸島の領有権を主張しているのは6カ国・地域だ。
現在ベトナムが全体の半分に当たる24の島を実効支配しており、残る島々は中国が10、フィリピンが七つ、マレーシアが六つ、台湾が一つの島をそれぞれ支配している。
ブルネイは一部の島が自国の排他的経済水域に含まれると主張している。

南沙諸島海域はタンカーをはじめ、世界で最も多くの船が行き交う航路でもある。
また、インド洋と太平洋を結ぶ位置にあり、軍事的な価値も高い。
既に中国とベトナムが占領している島の海底に潜水艦基地を設けたとの説もある。

中国は1949年の中華人民共和国建国直後から南シナ海の支配権確保に努めてきた。

14日付ニューヨーク・タイムズは
「中国は自国の領海を明示していないが、中国は国民党政権が示した通り、実質的に南シナ海全体を中国の支配下に置く構想を描いている、と地域専門家はみている」
と指摘した。
中国は1982年に各国の排他的経済水域(EEZ)を認める国連海洋法条約に署名しているが、最近ベトナムが自国のEEZ内で石油探査活動を行ったことを問題視した。
それは南シナ海全体を支配したい中国の思惑の表れとみられる。

一方、ベトナム、マレーシアなどが加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)は2002年11月、南シナ海で緊張を高める行為を自制することをうたった通称「南沙諸島紛争防止協定」を中国と結んだ。
しかし、この協定には拘束力がないため、実効性には疑問が残る。
今回の紛争でも同協定は全く役に立たなかった。





記事入力 : 2011/06/14 10:36:46
http://www.chosunonline.com/news/20110614000040

南シナ海の対立、口論から武力誇示へ

中国とベトナムなどが領有権争いを繰り広げる南シナ海で13日午前、ベトナムは海上実弾射撃演習を強行し、両国間の緊張が高まっている。
これまで「口論」にとどまっていた争いは武力誇示の段階を迎えた。
台湾国防部(省に相当)は同日、南シナ海の状況を監視するタスクフォース(機動部隊)を構成し、フィリピンは28日から米国と合同海上演習を行う計画だ。

■ベトナム、国際社会の関心引く戦略

ベトナム海軍は同日、同国中部クアンナム省沖40キロの南シナ海で実弾射撃演習を実施した。
中国が今月9日、太平洋公海上で海軍が定期演習を行うと発表すると、ベトナムは実弾射撃演習で受けて立った。
ベトナム海軍関係者は
「午前中の4時間にわたり実弾射撃演習を行い、夜間にも5時間の射撃演習を実施する」
と述べた。

中国はベトナムに自制を求めた。
一方で中国紙・環球時報が
「ベトナムの実弾演習は中国の強硬な措置につながる」
と報じるなど、中国側もベトナムを脅した。

南シナ海の領有権をめぐる両国の対立は、今に始まったことではない。
しかし、先月26日にベトナム中南部のニャチャンから北東に120キロ離れた南シナ海で、ベトナムの石油ガス探査船が探査作業を行うために敷設したケーブルを中国側の巡視船が切断する事件が起き、対立が深まった。

ベトナムは2009年、ロシア製の潜水艦6隻、スホイ戦闘機12機の導入を決めるなど、近年軍事力を強化してきた。
しかし、ベトナムの軍事力は中国の相手にはならない。
中国は今年下半期に空母の進水を予定しており、潜水艦、駆逐艦など海軍力でもベトナムを圧倒している。

香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは、ベトナムの軍事演習は中国を直接狙ったものではなく、米国を引き込み、国際社会の同情を得るための戦略だと分析した。

ベトナム外務省のグエン・フオンガー報道官は11日
「南シナ海で平和と安定、安全保障を維持することが域内外の全ての国に共通する関心事だ。
国際社会のあらゆる努力を歓迎する」
と表明した。

■台湾、フィリピンも動向注視

南シナ海の領有権争いに関与している台湾、フィリピンも中国とベトナムによる対立を注視している。
台湾国防部の羅紹和報道官は13日
「南沙(スプラトリー)諸島の領有権紛争が激化したことを受け、南シナ海の状況を監視し、情報を収集するため、タスクフォースを設置した」
と述べた。

米国の動きも関心を集める。フィリピン国防省は13日、フィリピン南西部の海上で今月28日に米国と合同海上演習を実施する計画で、演習には弾道ミサイルを搭載できる米国のイージス艦が参加すると発表した。
また、共同通信などによると、米空母ジョージ・ワシントンは12日、西太平洋での多国籍による警戒任務に当たるため、日本の横須賀港を出港した。

ゲーツ米国防長官は今月4日、
「南シナ海での船舶の自由航行を守ることは米国の利益に合致する。
国防予算が縮小されても、米国による介入を強化する」
と述べた。

しかし、南シナ海の緊張が最悪の事態に至ることはないとの見方が有力だ。
英BBC放送は
「経済成長のために周辺地域の安定が必要な中国は、領土紛争が戦争に発展することを望んでいない」
と指摘した。

米国防総省のトナー副報道官は
「南シナ海問題が外交的に解決されることを望んでおり、紛争を起こすいかなる行動にも反対する」
と発言した。
米国が南シナ海問題に軍事的に直接介入することはないとみられる。




ベトナムは軍事力比較だけで戦争のできない国と評価するのは禁物である。
あの、軍事大国アメリカと五分にわたり合って、それをけ落とした実績のある国だ。
やるときは徹底してやる、と思って注視していたほうがいい。
ベトナムは戦い慣れている国だ。
それに反して中国は図体はデカイがそれに見合う戦争はしていない。
よって戦争ノウハウはゼロに近い。

アジアのキナ臭さは北朝鮮とベトナムにある。
一つは親中、一つは反中である。
この2つが将来のアジアの動きのキーになりうる。
アメリカは先のビン・ラディン殺害によって、一定のケジメをつけ、これまでのアラブへのウエイトを中国に移そうとしている。
アメリカは常に戦い続ける宿命を負った国である。
いっときの安寧は次の戦争の充電期間でしかない。
それがアメリカという国である。
そのアメリカがアラブから力点を移そうとしている。
ターゲットは中国である。
アメリカ進出のきっかけを与える可能性が大きいのがベトナムである。
アメリカの行くところ戦火の陽炎は消えない。
世界で最も戦い慣れている国、それがアメリカである。
アメリカからみれば中国など小僧っ子に過ぎない。
アメリカは戦うことに意義を見出している国だ、ということを忘れてはならない。
アメリカの出ていくところ、必ず火の手が上がる。
それにネバーギブアップを信条としている国がベトナムである。




 ◇ ヒマつぶし検索 


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