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● 法科大学院生には明るい未来が待っているのか。
卒業を控えた法科大学院の学生たちは、入学当時の希望と現実の壁との狭間で苦しんでいる。
まだまだ朝鮮日報の記事は続いている。
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記事入力 : 2011/06/22 14:40:11
http://www.chosunonline.com/news/20110622000060
【コラム】「大学進学率100%」の国を目指すのか
大学の授業料が1000万ウォン(約74万円)にまで膨れ上がったきっかけは、9年前にさかのぼる。
IT(情報技術)バブルがはじけ、クレジットカードをめぐる混乱が発生したことで、韓国経済は長期不況に陥り、その後遺症として中間層が崩壊し、貧困層はさらに貧しくなった。
価格の安い中国製品の流入や為替レート政策、公共料金の値上げ抑制などにより、物価の上昇は2-3%程度にとどまったが、大学の授業料は例外だった。
数十年間にわたって維持されてきた授業料に対する規制が、金大中(キム・デジュン)政権末期の2002年に撤廃されたことを受け、まず国公立大学が授業料を7.4%引き上げ、続いて私立大学も6.9%引き上げた。
その後、国公立大学が授業料を引き上げれば、私立大学が後に続くという形で、7年間にわたって授業料の引き上げが続き、ついに「授業料1000万ウォン」の時代を迎えるに至った。
経済状況の悪化が続く中、金大中、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権は「所得の分配」を重視した。
大学に対しては「自主的な授業料の決定」によって生き残る道を開く一方、多くの財源を福祉に充てることで、福祉関連の予算の比率が初めて10%を超えた。
不況の中、増大する福祉需要や国の債務が教育関連の予算に影響を与えた。
盧泰愚(ノ・テウ)、金泳三(キム・ヨンサム)両政権下で毎年17-18%増額された教育関連の予算は、金大中、盧武鉉両政権下では5.5%の増加にとどまった。
授業料を自主的に決定させる措置により、新たに発生した負担を、学生や親たちに押し付ける形となった。
福祉と教育は、どちらか一方に力を入れれば、もう一方がおろそかになる関係にある。
福祉に力を入れる中で高騰した大学の授業料を、一度に半額に引き下げるのが、まさに「授業料の半額化」だ。
これが実現されれば、野党・民主党にとっては、与党時代に学生や親たちに対して作った借りを返せることになる。
一方、与党ハンナラ党も内心では似たようなことを考えているようだ。
民主党が打ち出した大学の授業料半額化に同調しようとし、「ポピュリズム」との批判を受け一度は撤回したものの、現在もこの問題に対する取り組みをやめたわけではない。
正常な国であれば、首相室や監督官庁の教育科学技術部(省に相当)が関係省庁との協議を主導し、公聴会を開いて対策について模索する姿勢を見せるべきだ。
ところが、こうした基本的な政策決定のシステムが省略されたまま、授業料半額化に関する論議は政党の中だけで交わされている。
授業料半額化の問題が「政治ゲーム」と化しているというわけだ。
この問題が政界の中だけで議論される限り、結論も政治的な論理で導き出される可能性が高い。
院内代表がいきなり「授業料半額化」を約束したハンナラ党が、この問題について協議する期間が長引けば、半額ではなくとも、それに近い額まで値下げしなければならない状況に追い込まれる可能性がある。
世界で2番目に高く、所得上位20%以内の家庭ですら苦しい負担を強いられている大学の授業料は、取り組みが避けられない課題になっている。
少なくとも、勉強する時間を削ってまで学費を稼いでいる学生たちの負担を軽減する必要がある。
しかし、大学生全員を対象に、学費を半額またはそれに近い額まで引き下げる政策には、さまざまなリスクが伴う。
この問題の前提として論議されている、経営が不振に陥っている大学をつぶすのも、そう簡単にはできない。
すでに瀕死(ひんし)の状態にあるいくつかの大学を閉鎖することは可能だが、各地域で存在感を高めてきた大学も侮れない存在だ。
さらに来年は、国会議員総選挙と大統領選挙を控えている。
どのような形であれ、授業料の半額化と似たような政策が打ち出されれば、それは韓国を
世界でも珍しい「大学進学率100%」の国
にし、大学の学位をめぐる商売もさらに深刻化するだろう。
韓国では、経済活動が最も活発な25-49歳の人口が昨年初めて減少に転じた。
少子化の弊害はある日突然韓国社会に襲い掛かるだろう。
その弊害と戦わなければならない若者たちが大学を卒業し、親たちを扶養するという問題はさておき、基本的な生活を維持できる能力を兼ね備えることができるのか、気掛かりでならない。
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記事入力 : 2011/06/22 08:35:33
http://www.chosunonline.com/news/20110622000015
西江大、学費を無利子で貸し付けへ
全州教育大は低所得層の学費を全額免除
西江大は来年から、学費を無利子で貸し付ける「無利子奨学金」制度を実施する方針を打ち出した、と21日発表した。
同奨学金制度の事業規模は 5億ウォン(約3700万円)程度で、利子をつけないだけでなく、償還期間も上限を設けない方針だ。
また、今年度の2学期からは、経済的に苦境に直面している学生たちが、学費を分割払いにすることや、支払いの回数、時期、金額などを自由に決められる「自己設計学費納付制度」を導入することとした。
なお、前学期に成績などについて警告を受けた学生は対象から除外され、また分割払いの回数は4-5回程度を上限にするという。
このほか、総長に対し、学費などの経済的な支援を直接要請する「アルバトロス(アホウドリ=西江大のシンボル)目安箱制度」も今年度2学期から実施する方針だ。
一方、全州教育大は2学期から、教育大学として初めて、低所得層の学生の学費を全額免除する方針を打ち出した。
同大は21日「学生のうち、家族の国民健康保険料の納付額が8万9700ウォン(約6700円)以下(所得下位20%以内)で、固定資産税の納付額が20万ウォン(約1万5000円)未満の家庭の学生を対象に、2学期から奨学金形式で学費全額(163万6000ウォン=約12万2000円)を免除する」と発表した。
この措置により、約 270人の学生たちが学費を免除されることになる。
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記事入力 : 2011/06/23 07:36:24
http://www.chosunonline.com/news/20110623000004
韓国の政府債務、2050年にギリシャより悪化
韓国が現在の福祉水準や租税負担率を維持した場合、高齢化の進行による福祉支出の増加で、政府債務比率(政府債務残高の対国内総生産(GDP)比(昨年は33.5%)が2050年には168.6%に達するとの試算が示された。
これは現在財政危機に直面しているギリシャ(157.1%)を上回る値だ。
企画財政部(省に相当)と韓国開発研究院(KDI)による「国家財政運用計画」の長期財政分野作業班は22日、2050年時点で政府債務比率を60%に抑えるためには、租税負担率を現在の19.7%から25.2%に引き上げる必要があると指摘した。
政府債務比率を現在並みの30%のままで維持するためには、26.8%の租税負担率が必要となる。
作業班は「今後福祉制度が拡大されたり、新たな福祉制度が導入されたりすれば、政府債務比率はさらに高まり、債務比率を引き下げるために租税負担が増えることになる」と指摘した。
また、同計画の教育分野作業班は、
韓国の大学授業料(2006年現在)が国公立大で年間4717ドル(約37万9000円)、私立大で8519ドル(約68万4000円)で、日本やオーストラリアを上回り、比較が可能な経済協力開発機構(OECD)加盟11カ国で2番目の高さだと分析した。
その上で
「教育機会のバランスを改善するため、授業料負担を軽減する必要がある」
と指摘した。
しかし、最近の「授業料半額化」論争については
「授業料問題は大学の財務状況、財源調達の可能性や方式、国民的合意が重要であり、慎重に検討すべきだ」
との立場を示した。
長期財政分野作業班も
「授業料半額化など長期的な財政負担を招く政策を決定するに当たっては、長期財政見通しに基づく検討が必要だ」
とした。
朴宰完(パク・ジェワン)企画財政部長官は
「来年の二大選挙を控え、福祉中心の財政支出を求める声が高まり、財政の健全性管理が難しくなるのではないかと懸念している。
中南米、南欧、日本などは、政治的ポピュリズムからばらまき財政支出を拡大した結果、財政赤字と政府債務が急増し、財政危機に直面した。
韓国はその轍(てつ)を踏まないよう警戒を怠ってはならない」
と訴えた。
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記事入力 : 2011/06/25 11:30:06
http://www.chosunonline.com/news/20110625000027
嶺南理工大、教職員の海外研修に高額費用を投入
2泊4日の研修に1億8000万ウォン
授業料高騰問題はどこ吹く風、学生側は反発
大学の授業料高騰が問題となる中、大邱のある専門大学(短期大学に相当)の教授や職員らが、観光を兼ねた海外研修を行っていたことが分かった。
大邱市にある嶺南理工大学の教授113人と職員60人の計173人は、夏季休暇が始まった21日から2泊4日の日程で、グアムで海外研修を行った。
参加者173人は全教職員230人の75%に当たり、イ・ホソン総長など役職を持つ6人の教授も全員が同行した。
学内の各部署や各学科で担当者を 1-2人だけ残した以外は全員が参加したのだ。
この大学では夏休みが始まると同時に、1000人以上の学生がさまざまな資格の取得を目指して特別講義を受講している。
研修の参加者は22日早朝にグアムに到着し、ホテルに滞在して2回のセミナーを開催した。
テーマは「世界的な専門大学に発展する方向性」と「大学の中長期発展計画」だったが、講師はおらず、参加者の自由な討論だけで終わったという。
翌23日は終日自由行動で観光などを楽しみ、1人当たり5万ウォン(約3700円)の手当も支給された。
24日朝に仁川空港に到着するまでに使われた費用は、総額1億8000万ウォン(約1340万円)以上で、1人当たりにすると100万ウォン(約7万5000円)を上回る。
この研修について大学側は
「緊縮経営が続く中、教職員の士気を高めるためにはどうしても必要だった」
と説明している。
同大学は2年に1回、全教職員が参加する研修を行っており、2年前の研修は雪岳山(江原道)で行われ、費用は1人当たり50万ウォン(現在のレートで約3万7000円)だった。
イ・ホソン総長は
「ここ4年間、授業料など学生からの納付金を凍結し、また3年前から教職員の半分を契約職にするなど、厳しい状況の中で経営を続けてきた。
そのため教職員の間には疲労感が漂っていた」
「授業料の高騰が続き、保護者が大変苦労する中、研修に出かけて道義的には申し訳ないが、大学発展のためにはどうしても必要だった」
とコメントした。
しかし、学生たちは反発している。
ある在学生は
「教職員たちが研修名目で海外に行って金を使っているようでは、授業料が高くなって当然だ」
「学生たちは街頭で授業料の引き下げを叫んでいるが、大学側にそのような声はまったく届いていないようだ」
と話した。
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記事入力 : 2011/06/27 09:32:17
http://www.chosunonline.com/news/20110627000020
大卒女性、10年で2倍に=ソウル市統計
女性の経済活動は依然低調
ソウル市に住む大卒以上の高学歴女性が、ここ10年間で2倍近く増加したことが分かった。
だが、高学歴の女性が急増している半面、女性の経済活動は依然として低調な状況だ。
ソウル市が26日に発行したニュース・ウェブ・マガジン「e-ソウル統計」第48号によると、大卒以上の学歴を持つ30歳以上の女性は2000年の57万5363人から昨年は112万4286人に、10年間で 95.4%増加した。
ソウル市の30歳以上の高学歴者(大卒以上)に女性が占める割合は43.8%と、半分に迫っている。
同期間、大卒以上の学歴を持つ男性は99万5076人から144万人へと約45%増加した。
また、修士・博士学位を取得した超高学歴の女性も、2000年の5万9000人から昨年には15万人に、10年間で3倍近く増加した。
ソウル市の女性の大学進学率は2000年の54.6%から上昇を続け、08年に初めて男性の大学進学率を上回った。
昨年のソウル市の女性の大学進学率は66.0%で、男性(59.8%)に比べ6.2ポイント高かった。
男女の学歴水準の差が次第に縮まっているのに対し、経済活動参加率には依然として開きがある。
30歳以上の女性の経済活動参加率は52.1%で、男性(82.8%)を30.7ポイント下回っている。
経済活動参加率とは、就業者と求職活動をしている失業者を合わせた経済活動人口の比率を示すもので、ソウルの女性のうち求職活動を断念した人が多いことが分かる。
昨年、ソウルで経済活動を行った30歳以上の女性は166万4000人で、同年齢層の女性の約半数に当たる。
これに対し、30歳以上の男性は8割が経済活動を行った。
また、大卒以上の女性の経済活動参加率は65.4%で、大卒以上の男性(88.9%)を下回った。
専門職・管理職に就いている女性は、05年の43万1000人から10年には51万6000人と約20%増加した。
一方、女性の労働者のうち、臨時・日雇い労働者は42.1%を占め、常用労働者(36.1%)を大きく上回っていることが分かった。
女性の学歴が高まるにつれ、未婚率も上昇している。
出産期の中心を占める25-34歳女性の未婚率は61.7%で、ここ10年間で24.7ポイント上昇した。
配偶者がいる女性の割合も、2000年の61.6%から昨年には37.2%に大きく低下した。
ソウル市関係者は
「女性は就業の最大のネックとして育児の問題を挙げている」
と話している。
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記事入力 : 2011/06/27 09:01:37
http://www.chosunonline.com/news/20110627000016
ソウル大総学生会、事務棟立てこもりを28日ぶり中止
国立大学法人への移行の白紙化を求め、総長室がある事務棟を占拠していたソウル大総学生会が、28日ぶりに立てこもりを中止した。
今回の立てこもりの期間は、同大設立以降では最も長期間に及んだ。
立てこもりの中止をめぐり、大学側と学生たちは26日
「今後、国立大学法人への移行について、学生代表が参加する協議組織を設けることで合意した」
と発表した。
大学側は
「立てこもりの中止を歓迎するが、1カ月近くにわたって大学の事務全般をまひさせた出来事は、民主化運動が激しかった1980年代にもなかったことだ。
違法な立てこもりが学生たちの意思表示の手段とされたことは残念だ」
とのコメントを発表した。
また、大学本部の関係者は
「呉然天(オ・ヨンチョン)総長は学生たちの考えを尊重しながらも原則を守った。
今回の立てこもりを中止させるため、原則を破ったことはない。
今後、国立大学法人移行の問題について、学内のさまざまな意見を反映していく」
と述べた。
一方、総学生会のチ・ユン会長(22)はこの日、立てこもりの中止について
「国立大学法人法の廃止についての要求を撤回したわけではない。
国会に圧力を掛け、国立大学法人への移行を中止させるための運動を繰り広げていく」
と主張した。
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記事入力 : 2011/06/27 12:32:41
http://www.chosunonline.com/news/20110627000036
韓国の一部大学、留学生の学費を大幅に優遇
最高で75%の授業料減免
留学生の受け入れ数は大学ランキングに直結、財政難の打開も目的
韓国人学生は反発
韓国の一部の大学が、留学生を誘致するため、授業料を最高で75%まで減免していることが分かった。
これを受け、韓国人学生が授業料で逆差別を受けているとの指摘が相次ぐものと予想される。
教育科学技術部(省に相当)も、授業料の逆差別については問題があるとして、すでに改善命令を下していることが26日までに分かった。
教育科学技術部が昨年12月に全国18の大学を対象に留学生受け入れの実態調査を行ったところ、多くの大学が留学生を誘致するため授業料減免規定を独自に解釈し、運用していることが分かった。
教育科学技術部の関係者は「今年の年末をメドに全国で改めて調査を行う予定だが、今回問題となった大学に対しては財政支援の制限など、不利益を与える方針だ」と明らかにした。
教育科学技術部によると、昨年4月時点で韓国の大学に留学している外国人留学生の数は8万38423人。
そのうち68.9%に当たる5万7783人が中国からの留学生だ。
本紙が調査を行ったところによると、東国大学は外国人留学生に対し授業料を50%減免しており、成均館大学は学部生で35%、修士課程では50% を減免している。
今年4月の資料によると、東国大学と成均館大学に在学している留学生は、政府奨学生と交換留学生を含め、それぞれ1909人と1146人だった。
一方、奨学金を増やすことで授業料を実質的に減免する大学もある。
忠州大学は外国人留学生の成績が2.0以上であれば、奨学金という形で授業料を50%減免している。
建国大学は留学生全員に対して初年度から授業料を50%減免しており、評点が3.2以上であれば60%、3.5以上であれば70%減免し、4.0以上であれば全額を免除している。
これについて建国大学は
「1970年代には韓国から米国に留学すると、現地の大学から多くの恩恵を受けた。
同じように、先進的な学問を学ぶため韓国にやって来た留学生にも恩恵を与えるべきだ」
と説明している。
一部の大学が授業料を半額にしてまで留学生を誘致する理由は、留学生が多ければ大学の評価で有利になるからだ。
ある大学関係者は
「留学生の数が多いほどランキングが上がる。
そのため留学生の誘致には力を入れなければならない」
と語る。
さらに深刻な問題は、少子化で韓国人学生の誘致が困難な一部の大学が、財政難を緩和するために授業料を引き下げてでも留学生を呼び込もうとしている点だ。
これに対しては「完全な商売だ」との指摘も相次いでいる。
外国人留学生が850人と学生全体の12%を占める全羅北道の又石大学は、中国人留学生に対しては授業料を40%減免するなど、国籍によって学費を30%から50%まで一括して免除している。
大学関係者は「留学生の数が非常に多いため、授業料を減免してもある程度は利益が残る」と説明している。
東国大学3年生のイさん(21)は
「留学生が大学の財政に貢献していることは知っているが、授業料そのものが免除されていることまでは知らなかった」
と語る。
成均館大学4年生のソンさん(22)は
「韓国の学生が海外に留学する場合、現地の学生よりも高い授業料を払わねばならない。
しかも韓国より経済規模が大きい中国から来た留学生が、韓国の学生の半額しか学費を支払っていないとは信じられない」
と話した。
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記事入力 : 2011/06/28 15:33:00
http://www.chosunonline.com/news/20110628000055
冷遇される法科大学院生、就職は狭き門
「法科大学院第1期弁護士」来年1500人が誕生
「3年生同士では、卒業後の進路について互いに話すこともできない。
デリケートな問題なので、話題にしないようにしている」
2009年春にロースクール(法科大学院)第1期生として入学した2000人の学生のうち、来年1月の弁護士試験に合格できるのはおよそ1500人(75%)。
その後は、毎年何人の学生が弁護士になれるのかも決まっていない。
法科大学院3年生のうち、上位300人(15%)程度は既に大手法律事務所や大企業の法務チームへの就職が内定しているが、大半の学生はそうではない。
同じ大学の中で、あるいはソウルと地方でも、二極化が進んでいる。
さらに、一部の法律事務所は法科大学院生に対し、司法研修院出身者の50-70%という低額の年俸を提示し法科大学院生の不安をあおっている。
■就職の「狭き門」に加え「半値弁護士」の心配も
学生たちが一番心配するのは「就職」だ。
最も人気のある職場は、大手法律事務所。
先月、法科大学院の学生21人を新規採用した法務法人「パルン」には、279人の応募があり、競争率13.3倍を記録した。
しかし、パルンの姜薫(カン・フン)代表から「司法研修院の半額の年俸でインターンとして雇用した上で、正式に採用するかどうかを決定する」という爆弾発言が飛び出すと、韓国各地の法科大学院では混乱が起こった。
「半値弁護士」
という新造語もこの時に生まれた。
韓国最大手の法律事務所「キム・アンド・チャン」も、優秀な法科大学院生であっても、司法研修院卒業生が受け取る年俸の70-80%しか提示していないという。
大手法律事務所はインターンとして雇用しながら、業務能力が優れていたり第2外国語が堪能な学生、資格を持っている学生を選抜する。
ソウル市内の法科大学院に通うイさん(29)=3年生=は
「既に法律事務所への就職が決まった学生は、会計士の資格を持つ金融監督院出身者、弁理士、理工系の博士などで、平凡な学生はほとんどいない」
と語った。
学期ごとに授業料820万ウォン(約61万円)を納付しているイさん(26)=3年生=は
「法律事務所に就職できない学生が、今後大企業や公企業の法務チームにも合格できなかった場合には、高い学費のせいで路頭に迷いかねない」
と不安な気持ちを語った。
地方の法科大学院に通うカンさん(29)=3年生=は
「年俸が半額だろうと4分の1だろうと、とにかく就職できればいいと思っている」
と話した。
■落第点を避けて能力を上げようと奮闘
どの学年でも成績争いが起こっている中、資格取得などの自己啓発に乗り出す学生も増えている。
ソウルにあるS大学法科大学院2年生のパクさん(31)は
「(法学)大学院とはいえ、高3のときよりもひどい成績競争が繰り広げられている」
と語った。
こうした現象に対し、法科大学院学生協議会のキム・ヒョンジュ会長(済州大2年)は
「法学の知識と共に自分だけの特化された知識を積んでいく機会を与えず、今のように成績だけを強要するのは、法科大学院設立の目的とは合致しない」
と批判した。
入学直後から第2外国語を学ぶため予備校に通ったり、米国公認会計士協会(AICPA)の資格試験を受ける準備をする学生もいる。
ソウル市内にある法科大学院2年生のユさん(29)は、先輩たちが就職活動で苦労する姿を見て、前学期からインドネシア語を新たに学んでいる。
早い段階からさまざまな能力開発に乗り出す学生がいる一方、ほとんどの学生たちは、未来に対する正確な予測もなしに、中・上位圏の成績を修めることに余念がない。
■悲しき法学部出身者と地方の法科大学院生
09年に有名大学の法学部を卒業したチョさん(27)は
「法律事務所や大企業は、“法律の勉強しかしていない法学部生より、さまざまな経験を積んだ学生がいい”と考えているようだ。
法学部出身者は“7大法律事務所”には就職できないといううわさまで流れており、不安で眠れない」
と語った。
別の大学の法学部を卒業したイさん(26)は
「ほとんどの法科大学院では法学部出身者が約半数を占めているが、法学部出身者はひたすら法律ばかり勉強してきたため柔軟な思考ができないとの理由から、法律事務所に敬遠され、冷や飯を食わされている」
と嘆いた。
一方、全羅道地方の法科大学院に通うパクさん(33)=3年生=は
「ソウルの法律事務所は、地方大学で説明会を開くこともなく、ソウルでも上位圏の大学を中心に採用活動を行っているため、地方大学の出身者は就職に関する情報を得ることさえ困難で就職の機会も少ない」
と不満をあらわにした。
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記事入力 : 2011/06/29 14:41:06
http://www.chosunonline.com/news/20110629000055
学費負担、「あらゆる階層で増加」は誤り!?
所得上位50%の階層は負担が減少、下位10-30%の階層は負担が急増
政界の一部で、全ての学生を対象に大学の学費を引き下げようという主張がある中、2000年以降に低所得層による学費の負担が急増する一方、高所得層の負担は減少したとの調査結果が発表された。
国家財政運用計画の保健・福祉分野の作業班が、統計庁の「家計動向」の資料を基に分析し、28日に発表したところによると、大学生の子どもを持つ所得下位10-20%の階層は、00年の可処分所得(税金と社会保険料を差し引いた残りの所得)の17.7%を学費の支払いに充てていたが、08年にはその比率が28.3%に増加した。
毎月の所得を100万ウォン(約7万5000円)とした場合、負担する学費が17万7000ウォン(約1万3000円)から28万3000ウォン(約2万1000円)に増えたというわけだ。
この階層は、所得に応じて分類した10の階層のうち、大学生の学費として負担する割合が最も多い結果となった。
また、所得下位20-30%の階層も、可処分所得に占める学費の割合が同じ期間に12.6%から22.9%に増加した。
一方、所得上位50%以上の高所得層は、可処分所得に占める学費の割合が逆に減少した。
所得上位10%の階層の場合、00年の可処分所得に占める学費の割合は9.3%だったが、08年には8.3%に減少した。
また、上位50%以内の階層は全て、可処分所得に占める学費の割合が減少した。
このほか、所得下位10%以下の階層も可処分所得に占める学費の割合が減少した。
全ての世帯の平均は、同じ期間に12.5%から13.4%に増加した。
これは00年以降、大学の学費が急騰する中で、全ての階層で学費の負担が増加したという一般的な見方とは正反対の調査結果だ。
今回の調査で中心的な役割を担った保健社会研究院のカン・シンウク研究員は
「『中間層の下位グループ』といえる所得下位10-30%の階層で学費の負担が急増したが、これは実質所得(物価の上昇分を除いた所得)の増加率が高所得層に比べ低いためだ。
この階層に対する支援を強化する必要がある」
と話した。
00年から08年までの間、毎月の所得が100万-200万ウォン(約15万円)の階層では、年平均の実質所得が0.11%減少した一方、毎月の所得が600万ウォン(約45万円)以上の階層では、年平均の実質所得が1.87%増加した。
企画財政部(省に相当)の関係者は「調査結果を見る限り、一律で学費を半額にするという主張は正しくない。
対象とする階層を限定し、学費の負担を軽減できる案を模索していく方針だ」と話した。
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記事入力 : 2011/07/01 09:57:46
http://www.chosunonline.com/news/20110701000028
大学の受験料、1年で18%上昇
随時募集、1校当たり約6000円に
次男が今年大学を受験するカンさん(45)=ソウル江西区=は、今回も願書を提出するだけで50万-60万ウォン(約3万7800-4万 5300円)の費用が見込まれるため、怒りにも似た思いがこみ上げてくるという。
現在、大学1年生の長男は昨年の随時募集(入試前の募集による別枠選考)の際に5校、定時募集で3校の計8校に願書を提出したが、入学検定料は1校当たり5万ウォン(約3780円)から8万ウォン(約6000円)、総額で50 万ウォンかかった。
カンさんは
「受験に失敗しても検定料は一切戻ってこない。
子供を大学に行かせる親のつらい思いにつけこみ、大学は商売をしているように感じる」
と不満げだ。
実際に、各大学とも毎年のように入学検定料を引き上げている。
教育科学技術部(省に相当)が30日に明らかにしたところによると、韓国国内に181校ある四年制大学が昨年、入学検定料として徴収した額は2295億ウォン(約173億円)で、これは前年に比べて358億ウォン(約27億円)、率にすると18.5%も増えていた。
各大学とも平均で2.8%検定料を引き上げた上に、併願が可能な随時募集で、各受験者の受験校数が大幅に増えたからだ。
入学査定官(各大学で事務組織から独立し、新入生の選抜を担当する教育課程の専門家)制度が導入された影響もあって随時募集は今後も増加が見込まれるため、保護者が負担する入学検定料は近い将来100万ウォン(約7万5000 円)を上回るとの見方もある。
随時募集では併願校の数に制限がない上に、入学検定料も1校当たり7万-8万ウォン(約5300-6000円)で、定時募集の4万-5万ウォン(約3000-3780円)に比べて高くなっている。
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記事入力 : 2011/07/04 10:58:44
http://www.chosunonline.com/news/20110704000038
大学授業料半額政策、逆に庶民の負担に!?
大企業は意外な利益
現代自動車にはおよそ5万6000人の社員がいるが、そのうち1万人以上が大学生の子どもを持つ。
同社は昨年、その授業料を全額負担した。
額にすると840億ウォン(約63億7100万円)だ。
しかし、来年からはその費用を大幅に減らすことができる。
政界の一部から
「所得に関係なく、大学授業料を一括して半額にすべき」
という主張が出ており、これがその通り実現すると、来年から現代自は授業料支援額のうち420億ウォン(約31億8600万円)を減らすことができるのだ。
大学授業料半額化により意外な恩恵を受けるのは現代自動車だけではない。
授業料が一括して半減されると、韓国の5大企業はおよそ1000億ウォン(約75億8500万円)の経費を節約できる。
サムスン電子は社員の子どもの大学授業料補助に年間500億ウォン(約37億9200万円)を使っている。
LG電子も同じくおよそ200億ウォン(約15億1700万円)を補助しており、ポスコは400億ウォン(約30億3500万円)に上る。
SKは若い社員が多いため大学授業料の補助金額がそれほど多くないが、それでもこれら5大企業グループが、昨年大学授業料として負担した額は1940億ウォン(約147億円)に達する。
企業が意図していたわけではないが、政府が大学授業料の半額化に踏み切れば、企業の負担はおよそ970億ウォン(約73億5900万円)に減ることになる。
大学授業料を一斉に半額とするには、年間5兆ウォン(約3800億円)の税金を投入しなければならないが、これによって企業の負担が軽くなることを考えると、結果的に企業は政府財源のおよそ2%を懐に入れることになる。
さらに他部門の政府予算が削減されない場合、全国の1700万世帯は1年で30 万ウォン(約2万2700円)の税金を追加で負担しなければならない。
当初は庶民に配慮するため始まった大学授業料半額化の議論だが、これが庶民の財布から大企業の金庫に現金を移すだけの結果に終わりかねないということだ。
授業料半額化だけではない。伝貰(チョンセ=家を借りるために家主に支払う高額の保証金)や月貰(ウォルセ=毎月の家賃)の上限制、貸金業者の利息制限、中小企業適合業種の指定など、政界から相次いで出されている人気迎合型の政策が、結果的に庶民の足かせとなる「ポピュリズムの逆説」を生み出す結果になる可能性が高いのだ。
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